台湾籍の若手作家、李琴峰(り ことみ)さんの「彼岸花が咲く島」が第165回芥川賞を受賞しました!
驚くことに、李琴峰さんは初めて日本語で書いた小説が群像新人文学賞を受賞し、その後、2回も芥川賞にノミネートされるというすごい方です。
今回はそんな李琴峰さんの経歴とプロフィール、学歴、結婚そして日本語を学び始めた理由などについてお伝えします。
その他の第165回芥川賞候補作家についてはこちらをどうぞ。
李琴峰の経歴とプロフィール
それではまず李琴峰さんの経歴とプロフィールを見ていきたいと思います。
経歴
李琴峰さんは1989年に台湾で生まれました。
李琴峰さんは子どもの頃、日本語に触れる機会はなかったのですが、中学生の時に急に日本語に興味を持つようになり、日本語の勉強を始めます。
並行して中国語による小説の執筆も始めました。
李琴峰さんは台湾大学に進学します。
2013年、来日して早稲田大学で学び大学院に進みます。
大学院卒業後は日本企業に就職。
2017年、「独舞」(後に「独り舞」に改題)で第60回群像新人文学賞優秀作を受賞。
「独舞」は、何と初めて日本語で書いた小説です。
すごいですね!
2019年には「五つ数えれば三日月が」で第161回芥川賞候補に選ばれます。
そして2021年7月14日、「彼岸花が咲く島」で第165回目芥川賞を受賞されました。
すごいですね!
プロフィール
こちらは李琴峰公式サイトに載っているプロフィールです。
李琴峰
り・ことみ/Li Kotomi/Li Qinfeng
日中二言語作家、日中翻訳者、通訳者。
1989年台湾生まれ。
15歳より日本語を学ぶ。同じ頃から中国語で小説創作を試みる。
2013年来日。
2017年、初めて第二言語である日本語で書いた小説『独り舞』(原題「独舞」)にて第60回群像新人文学賞優秀作を受賞。
以来、二言語作家として創作・翻訳、通訳など活動中。
日本語の著作を自ら中国語訳したり、日台の文芸誌に寄稿したりと、活動範囲は複数の国・地域や言語に跨っている。
翻訳の専門分野は一般ビジネスから文芸、観光、漫画、ゲーム、契約書などと幅広い。
引用元 https://www.likotomi.com
李琴峰の学歴は?
李琴峰さんの学歴をまとめておきます。
李琴峰さんは台湾の中学校、高校、台湾大学を卒業しました。
台湾大学は3万人以上の学生が通う超エリート校です。
李琴峰さんはその台湾大学を卒業した後に日本の早稲田大学に進学、そして早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程に進みます。
それで李琴峰さんの最終学歴は早稲田大学大学院です。
李琴峰の結婚について
李琴峰さんは結婚されているのかも気になりますが、李琴峰さんの結婚や夫、子どもさんに関する情報は見つけることができませんでした。
現在の幅広いご活躍から、李琴峰さんは独身ではないのかなと思いますが、もしかしたら結婚されていて非公開なのかも知れません。
もしも情報が分かりましたら、こちらに追記させていただきます。
李琴峰の父母と国籍について
rinkontoroさんによる写真ACからの写真
李琴峰さんの父母は台湾におられるようです。
父母はお二人とも生粋の台湾人で、それも多数派を占める閩南民系です。
閩南民系というのは台湾や中国に住んでいる漢民族の人々です。
ですから李琴峰さんも生粋の台湾人ということになりますね。
そして、父母も親戚も、李琴峰さんの周りには一人も日本語のできる人はいなかったというから不思議です。
李琴峰さんはデビューして1年半後の2018年10月に日本の永住権を獲得されました。
しかし、李琴峰さんの国籍は台湾のようです。
日本語を学び始めた理由
FineGraphicsさんによる写真ACからの写真
15歳で日本語を学び始め、それから15年くらいで初めて日本語で書いた小説が群像新人文学賞優秀作だなんて、本当にすごい経歴の李琴峰さん。
よほど早くから日本語に触れる経験があったり、日本語への憧れがあったりしたのだろうと思いますよね。
しかし李琴峰さんには、日本語を学び始めた理由が特にないのだそうです。
えーっ?
台湾にいた中学時代に、ふと日本語を学ぼうと思ったのだそうです。
そしてアニメソングを歌いながらひらがなを1文字ずつ覚えていったのだそう。
そのうちに漢字とひらがなが並ぶ日本語に魅了されていったのだそうです。
公式サイトの中に、こういう一文があります。
日本語は学べば学ぶほど味のある言語だと感じた。流麗な平仮名の海に、宝石のように漢字が鏤められている。月光が降り注ぐと、海は音も無くきらきら輝き出した。
引用元 https://note.mu/li_kotomi/n/n01509bd352d8
まあ、何と文学的な表現!
日本語で育った私はそんなこと、思ったこともないです(汗)
そしてこうも言われています。
私にとって日本語は道具ではなく、目的そのものなのだ。そう、恋みたい。
何故ここまで日本語が上達したのかと聞かれれば、それは、日本語に恋をしたから、と答えるほかなさそうだ。
引用元 https://note.mu/li_kotomi/n/n01509bd352d8
李琴峰の本名は?
「李琴峰」というのは本名ではないようです。
あるところで、「李琴峰」は「自分の筆名」と言われています。
「李琴峰」は中国語読みをすると「リー・チンフェン」となり、男性的な響きがするのだそうです。
しかし日本語では「り・ことみ」と読むことができて大変女性的でかわいい印象になりますね。
このように、時に応じて印象を変えることのできる「李琴峰」というペンネームを李さんはとても気に入っているということです。
では本名は何なのか気になるところですが、本名については分かりませんでした。