皆
さん、こんにちは。
2019年12月16日に第162回直木賞候補が発表されましたが、その中のお一人に湊かなえ(みなと かなえ)さんがおられます。
本をあまり読まれない方でも、湊かなえさんのお名前はほとんどの方が知っておられるのではないでしょうか。
湊かなえさんはベストセラーを連発する作家さんで、特に、松たか子さんの主演で映画になった「告白」は大きな話題を呼びましたね。
湊かなえさんは「イヤミスの女王」とも呼ばれます。
「イヤミス」とは読んだ後にいやーな気持ちになるミステリー小説のことです。
そんな湊かなえさんって、一体どんな方なのでしょうね。
今回は湊かなえさんの結婚と夫と子供、本名、プロフィールそして今回直木賞候補になった作品「落日」についても迫ってみたいと思います。
他の第162回直木賞候補作家についてはこちらをどうぞ。
湊かなえの結婚について
まず湊かなえさんの結婚について調べてみました。
湊かなえさんは27歳の時に結婚されました。
湊かなえさんが小説を書き始めたのは結婚した後というから驚きですね。
結婚して専業主婦になった湊かなえさんは、家族が寝た後の自由な時間に何かしたいと思われたそうです。
でも何か趣味を持つのにはお金がかかる、主婦の身で趣味にお金をかけるのは気が引ける、ということで小説を書くことにしたのだそうです。
凡人だったら、小説を書き始めたとしても、一冊仕上げるのにすごく時間がかかるでしょうし、出来上がったからと言って誰の目に止まることもないでしょうね。
しかし湊かなえさんは、「聖職者」でデビューして以来、書く作品が次々と大きな注目を浴びる人気作家になってしまいました。
趣味どころの話ではありませんよね。
湊かなえさんは結婚して専業主婦になられたから、その才能を開花させることになったのですね。
びっくりです。
湊かなえの夫と子供は?
次に湊かなえさんの夫と子供について調べてみました。
湊かなえさんの夫は高校の国語の先生だそうです。
湊かなえさんは淡路島の高校に非常勤講師として勤めておられたことがありますが、その時の同僚の先生だったとか。
湊かなえさんと夫は、今でもとても仲がいいみたいで、お二人で写ってらっしゃる写真も見ましたが、夫はダンディな雰囲気でイケメンな方でしたよ。
湊かなえさんには子供さんが一人おられます。
結婚した翌年に女の子供さんが生まれました。
湊かなえさんがデビューされた時、子供さんは小学1年生でした。
当時、取材などで大変忙しかったそうですが、子供さんはご飯を炊いて湊さんの帰りを待っていてくれたこともあったそうです。
小学1年生なのに、しっかりした子供さんですね。
子どもは親が思っている以上に自分で考え、行動できるものだと湊さんは語っておられます。
湊さんは子供さんのことを非公開にされていましたが、2015年、子供さんが中学校に入学した時に公表されました。
そして2016年には第9回ベストマザー賞(文芸部門)を受賞されました。
ベストマザー賞とは2007年に日本マザーズ協会によって設立された賞で、母親の投票で憧れや目標となるベストマザーを選ぶものだそうです。
湊さんの子供さんはあまり本を読まなかったのですが、好きなゲームやテレビの世界に近い話の本を渡してからは読書をするようになったそうです。
湊かなえさんは、昼間は主婦として夫と子供のためにがんばり、夜から朝方まで作家として執筆。そして夫と子供を送り出した後に寝るという生活をしておられます。
湊かなえの本名は?
湊かなえさんの本名についても調べてみました。
湊かなえさんの本名は金戸美苗(かなと みなえ)さんです。
かなと みなえ→みなと かなえ
おもしろいですねえ!
名字と名前が逆になって、名字と名前の最後の一字が交換されています。
こんなこと、なかなか思いつくものじゃないですよね。
さすが湊かなえさん。
ペンネームからも、湊かなえさんの発想力とユーモアを垣間見ることができますね。
湊かなえのプロフィール
それでは湊かなえさんのプロフィールを見ていきたいと思います。
湊かなえさんは1973年1月、広島県因島市中庄町(現在の尾道市因島中庄町)に生まれました。
現在47歳です。
湊かなえさんの実家はみかん農家でした。
母親が本好きで、その影響で湊さんも小学生の頃から本を読むようになります。
そして「怪盗ルパン」シリーズに夢中になったのだそうです。
また空想が好きで、テレビドラマの続きを勝手に考えたりしていました。
テレビドラマや映画では、「スチュワーデス物語」や「スクール・ウォーズ」などが好きだったそうです。
湊かなえさんは因島市立因北小学校から因北中学校、広島県立因島高校そして武庫川女子大学家政学部被服学科に進みます。
大学卒業後は1年半程アパレルメーカーに勤務しますが、青年海外協力隊員になりたくて仕事を辞めます。
そして1996年から2年間、青年海外協力隊員としてトンガに行き、家庭科の教師として栄養指導を行いました。
帰国後は淡路島の高校の非常勤講師をしました。
2004年から川柳や脚本の投稿を始め、翌2005年には第2回BS-i新人脚本賞に佳作入選しました。
2007年、「答えは、昼間の月」で第35回創作ラジオドラマ大賞を受賞。
同年、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し作家としてデビューします。
2009年、「告白」が第6回本屋大賞を受賞。
翌2010年、松たか子主演で映画化され、本の方も大ベストセラーに。
2012年はテレビドラマ『高校入試』の脚本を担当しました。
その後、毎年のように発表する作品が受賞したり、有名な賞の候補になったりしています。
2018年は「贖罪」でエドガー賞を受賞。
同年、「未来」で第159回直木三十五賞候補に。
そして今年2019年、「落日」で第162回直木賞候補に選ばれました。
直木賞候補になったのは、2013年の「望郷」、2016年の「ポイズンドーター・ホーリーマザー」、2018年の「未来」に続いて4回目です。
普段は家に籠もって執筆を続けておられる湊かなえさんですが、趣味は意外にも登山だそうです。
現在は兵庫県洲本市在住です。
湊かなえの直木賞候補作「落日」について
shin_12tさんによる写真ACからの写真
それでは最後に、今回、直木賞候補に選ばれた「落日」について、簡単にご紹介しておきます。
内容は以下の通りです。
主人公である脚本家の甲斐千尋は気鋭の映画監督から新作の依頼を受けます。
その新作というのは、千尋の生まれ故郷で起きた一家殺害事件を題材にするというものでした。
その事件は15年前に起き、判決も確定しているものです。
千尋は「何で今更」と思いながら、この事件を調べていきます。
そして表面に表れた事実の奥にある心の壁や真実が徐々に解き明かされていき、最後には皆が希望に満たされます。
湊かなえさんはこの作品のために裁判を傍聴されたのだそうです。
そして、裁判で語られる事実が、物語になることで自分の問題として捉えられるのではと思われました。
「イヤミスの女王」と呼ばれる湊かなえさんにしては、大変希望を感じられる結末になっています。
湊かなえさんはこの作品について、このように語っておられます。
再生というか、最後には未来が見えるような話が書きたいと思っていました。「落日」という言葉には没落するようなイメージがありますが、沈むからこそ新しい日が昇るのだと思います。(中略)一日一日を一生懸命生きている人たちも、日が沈むのを見て、今日も一日無事に過ごせたなと思っているかもしれない。そうした思いも汲みながら、このタイトルに決めました。大事に読んでいただけたら嬉しいなぁと思っています。
引用元 https://www.bookbang.jp/review/article/585037
まとめ
今回は4度目の直木賞候補に選ばれた湊かなえさんの結婚と夫と子供、そして本名やプロフィール、候補作「落日」についてもお伝えしました。
湊かなえさんって凄い方ですね。
第162回直木賞の発表は2020年1月15日(水)。
今度こそ、直木賞に輝いて欲しいです。