深緑野分(ふかみどり のわき)さんの「スタッフロール」が第167回直木賞候補作に選ばれました。
初めてお名前を見た時には読み方が分からず、しかも男性の方と勝手に思い込んでいました。(汗)
今回はそんな深緑野分さんの本名と性別、結婚と夫そして経歴とプロフィールについてお伝えします。
深緑野分の本名と性別について
深緑野分というお名前はとても珍しいですね。
初めて見た時は読み方も分からないし、この方の性別は男性だと思い込んでしまい、とても申し訳ないです。
読み方は「ふかみどり のわき」。
「ふかみどり 」が名字で「のわき」が名前です。
このお名前は深緑野分さんがご自分でつけられたペンネームです。
深緑野分さんご自身が、このお名前について語っておられるのを見つけました。
たくさんの人から、「これはなんと読むんですか?」「これは本名ですか?」と聞かれるので、説明の文を書かれたのでしょうね。
それによると、「深緑野分」というのは、デビュー前、新人賞に応募した時につけた名前で、デビューが決まった時、担当の方と新しい名前を随分考えられましたが、結局そのまま「深緑野分」でデビューされたそうです。
それを読むと「ああ、そうなのかあ。」と分かるし、また作家さんらしい素敵な感性がうかがえます。
90を超えたおばあさまはこの名前を「きれいな名前ねえ。」と言ってくださるのだとか。
きっと、おばあさまには、この名前から新緑の風景や希望が見えるんでしょうね。
調べてみたら「深緑さん」という名字の方は全国に約20人おられました。
大阪や兵庫、熊本などにおられるようです。
また「野分」というのは、秋の台風のことを指す言葉だそうです。
「源氏物語」の中に、この秋の台風を意味する「野分」という話があります。
また夏目漱石の作品にも「野分」という題名の小説があります。
それから深緑野分さんの性別は女性です。
ツイッターやインタビュー記事などで写真を拝見すると、とてもきれいで素敵な女性です。
性別を間違えるなんて、大変な失礼をお許しください。
深緑野分の結婚と夫は?
深緑野分さんの結婚と夫についても調べてみましたが、深緑野分さんは結婚されているようです。
でもいつ結婚されたのか、夫は誰なのかということは分かりませんでした。
ただ、深緑さんのツイッターに「夫は本の専門家」とありましたので、夫もまた本のお仕事をされている方だと思われます。
深緑さんのツイッターには夫よりも2匹の猫の方がよく登場します。
名前はしおりとこぐち。
どちらも本にちなんだ名前です。
深緑野分さんは猫ちゃん達をとっても可愛がっておられるようですよ。
深緑野分の経歴とプロフィール
次に、深緑野分さんの経歴とプロフィールについてお伝えします。
深緑野分さんは1983年10月、神奈川県厚木市に生まれました。
年齢は38歳です。(2022年7月現在)
深緑野分さんの母親や祖母は本が大好きな方達で、自宅には大量の本があったのだそうです。
深緑野分さんは幼い頃、よく母親に読みきかせをしてもらっていました。
祖母はお話を作るのが上手で、祖母の家に行くと、祖母が作ったお話を聞かせてくれました。
深緑野分さんはピアノを習っていましたが、ピアノはあまり好きじゃなかったのだとか。
でもピアノの先生のお家に絵本がたくさんあったので、それを読むのが楽しかったのだそうです。
深緑野分さんは本が好きでしたが、実は外遊びが大好きで、毎日泥遊びや木登りに夢中になっていたとのこと。
それから幼稚園の頃の将来の夢はねずみになることでした。(笑)
ねずみが主人公のお話が好きで、また小さいところに入るのが好きだったからだそうです。
また子供の頃、キリスト教の日曜学校に行っていて、そこでナチスやユダヤ人のホロコーストのことを聞いたことが、それらに関心を持つきっかけになりました。
小学時代は児童書をたくさん読み、その後山本周五郎の作品に出会いました。
ピアノの発表会の時、自分の出番の時だけピアノを弾いて、前後はずっと山本周五郎を読んでいたのだそうです。(笑)
中学時代は陸上部と柔道部でがんばっていました。
運動が好きだったんですね。
高校は、神奈川県立海老名高校に進みますが、入試の時、たまたま深緑さんが好きな山本周五郎の作品から出題され、楽しく問題を解いたそうです。
文武両道だなんてすごいですね。
高校時代は運動部には入らず、美術部に所属していました。
ボランティア活動に力を入れたので、忙しくなったのだそうです。
深緑野分さんは読書が大好きでしたが、小説家になりたいと思ったことはありませんでした。
それより、映画監督になりたいと思っていました。
深緑野分さんは高校を卒業して、美術大学を受験しました。
ご両親は美大出身で、深緑野分さんも絵が得意だったそうです。
何か、興味というか得意なことが多すぎて戸惑いますね。
この頃までは、文章を書くということにはあまり興味がなかったようです。
不思議ですね、そんな方が小説家になられるんですから。
深緑野分さんは美大を受験するのですが、残念ながら不合格で、一浪したものの、結局美大に進学するのは止めました。
その頃、両親が離婚し、深緑野分さんも働かなくてはいけなくなって、バイトをするようになります。
そしてレンタルビデオ店の中の書店で働き始めます。
深緑野分さんは書店員をしながら小説を書き始めました。
本に囲まれて過ごしているうちに本好きの血が騒いだのかも知れませんね。
そして、2010年に「オーブランの少女」でミステリーズ!新人賞の佳作に入選し、作家としてデビューすることになりました。
2013年、短編集「オーブランの少女」が単行本として発売されます。
深緑野分さんはその翌年に書店員を辞めて専業作家になりました。
2016年には「戦場のコックたち」で第154回直木賞候補、第18回大藪春彦賞候補、更に本屋大賞候補にも選ばれます。
2017年、第66回神奈川文化賞未来賞に。
これは神奈川の文化の向上発展に尽力し、その功績が顕著な人や団体に贈られる賞だそうです。
2019年には「ベルリンは晴れているか」で第160回直木賞候補に。
2度目の直木賞候補です。
「ベルリンは晴れているか」は第二次世界大戦に敗れ米ソ英仏四か国に占領されたベルリンが舞台となっています。
実際にベルリンで丁寧な取材を重ね、書き上げた作品です。
まるで、その時代そこに住んでいたのかと思うくらいにリアリティー溢れる描写に驚かされます。
そして2022年、「スタッフロール」で3回目の直木賞候補に。
まとめ
今回は第167回直木賞にノミネートされた深緑野分さんについてお伝えしました。
もともと小説家になる気はなかったと言われながら、すごい作家さんですよね。
すごいけど、深緑野分さんはとっても楽しい方のようです。
ツイッターの中にこんなツイートを見つけましたよ。
一太郎さんよお、「いま」と入力して変換すると、二番目に現在の時刻を予測してくれるのやめてくれんかねえ。わしは「居間」と打ちたいんよ…
おもしろいですね(笑)
第167回直木賞の発表は7月20日(水)です。
楽しみですね。