かがみの孤城のあらすじとネタバレをチェック!感想や評価は?登場人物も紹介!

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4月10日、2018年本屋大賞の発表があり、10冊の候補作品の中から、辻村深月さんの「かがみの孤城」が大賞に決定しました。

私は「この本が選ばれたらいいな。」「全国の書店員さん達がこの本を選んでくれるんじゃないかな?」と思っていたので、「かがみの孤城」が大賞と聞いた時、とても嬉しかったです。

人は誰しも、幸せに生きたいと願っているのですが、突然、思いもしなかった辛いことが起こり、重い現実に押しつぶされそうになることもあります。

そして「自分なんか価値のない人間だ。」と思ってしまったり。

「かがみの孤城」はそんな経験のある子供にも大人にも、ぜひ読んで欲しい一冊です。

読み終わった時、きっと希望を感じることができるし、自分を大切にして生きようと思えますよ。

今回は、そんな「かがみの孤城」のあらすじとネタバレ(直前)、感想や評価、登場人物についてご紹介したいと思います。

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かがみの孤城のあらすじ

安西こころは、中学1年になったばかりの女の子。

でも、同じクラスの真田さんにひどい嫌がらせを受け、心が深く傷つき、学校に行けなくなってしまいます。

お母さんと見学に行ったフリースクールは、いい雰囲気のところで、そこの喜多嶋先生は信頼できそうな人でした。

ここになら行けると思いますが、行く日の朝になるとやっぱり行けず、部屋に閉じこもる日々が続きます。

そんなある日、こころの部屋の姿見が突然光り出すのです。

呆気に取られ、鏡に手を伸ばしたこころは鏡の向こうの世界に引きずり込まれました。

そこには狼の面をつけ、レースがたくさんついたドレスを着た小さな女の子が立っていました。

そして目の前には西洋の童話から出てきたような立派なお城が。

「おっめでとうございまーす!」「あなたは、めでたくこの城のゲストに招かれましたー!」と女の子の声がします。

城にはこころだけでなく、他に6人の中学生が連れて来られていました。

こころを入れて、女子が3人、男子が4人、計7人です。

狼の面をつけた女の子は自分のことを‟オオカミさま”と呼ぶように言います。

そして、この城についての説明を始めます。

この城には何でも願いを叶える願いの鍵が隠されている。

城が開くのは、今日から3月30日まで。

それまでに誰かが鍵を見つけ、願いを叶えたら、この城は消滅し、ここでの記憶は消える。

城は午前9時から午後5時まで開いており、自分の部屋とこの城は行き来自由。

但し、もし5時以降も城に残っていたら、狼に食われる。

しかも、連帯責任で全員。

7人はこの日から、重たいものを背負った現実と居心地のいい城の世界を行き来するようになります。

この7人には共通点がありました。

それは、何かの事情で学校に行けていないということです。(一人だけちょっと例外がいますが。)

そして、後で分かったことですが、全員が雪科第五中学校の生徒だったのです。(これも一人だけちょっと例外ですが。)

7人は少しずつ打ち解けていき、互いが大切な存在になっていきます。

3学期を前にして、マサムネが一日だけ登校する決心をします。そして、皆にも来て欲しいと頼みます。

皆は、マサムネのために勇気を振り絞って学校に行きますが、マサムネにも他の仲間にも会えません。

保健室の先生に聞くと「そんな子はこの中学校にはいない。」と言われてしまいます。

一体どういうことでしょう?

物語の終わりに全ての謎が解き明かされます。

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ネタバレをチェック!

下の3つの疑問について、あっさりとネタバレをするのは、著者の辻村深月さんにもこれからこの本を読もうとされている方達にも、とても申し訳ない気持ちになります。

それで、ネタバレ直前まで説明しますので、最終的な答えはご自分で出してくださいね。

なぜマサムネや仲間はいなかったのか

マサムネのために、こころ達は勇気をふり絞って学校に行きます。

約束の1月10日に。

でも、城の仲間とは誰とも会えない。

同じ中学校だと確認したのに、保健室の先生からは、そんな子は存在しないと言われる。

一体どういうことなのでしょうか?

「城の仲間たちは自分が作り出した幻想だったのだろうか?」「そうじゃなかったら、マサムネに裏切ったと勘違いされたくない。」こころは訳が分からなくなり、混乱します。

しかし、後で考えると、その答えはお話の隅々に散らばっていたのです。

まずマサムネが持ってきた、物置に置きっぱなしにしてあったという古くて重いテレビ。

端子が違うから新しいゲームはできない。

マサムネはこころが見たことがないような携帯用のゲーム機を持っている。

スバルはウォークマンを持ち、カセットテープで音楽を聴いている。

アキはポケベルを使っている。

皆の言う曜日が違う。

同じ学年なのにクラス数が違う。

街の様子が違う。

ということは、皆さんもお分かりになったでしょう?

なぜ、同じ中学校の生徒なのに、そこにいなかったのかが。

“オオカミさま”は一体何者?どうしてこんなことを?

オオカミの面を付けて、ひらひらのドレスを着た小さい女の子、”オオカミさま”って一体誰?

この答えはリオンの過去の中に見つかります。

リオンには6歳年上のお姉ちゃんがいます。

でもお姉ちゃんは癌で余命わずかなのです。

お姉ちゃんは病院のベッドの上で、リオンに絵本を読んでくれます。

リオンはお姉ちゃんが読んでくれる「七ひきの子やぎ」が大好きです。

お姉ちゃんは幼稚園児のリオンに言います。

「もし、私がいなくなったらー」

「私、神様に頼んで理音のお願いを何かひとつ、叶えてもらうね。」

亡くなる前には、こう言うのです。

「怖がらせちゃって、ごめんね。だけど、楽しかった」

お話の最後に、”オオカミさま”と城の謎が解き明かされる時、お姉ちゃんの弟への思いの深さに胸が痛くなります。

今これを書きながら、私はまた涙が止まらなくなりました。

喜多嶋先生って何者?

「心の教室」の喜多嶋先生は、こころの気持ちをとても理解してくれる信頼できる先生です。

城に来る他の子も、「心の教室」で喜多嶋先生に会っていて、とてもいい先生だと思っています。

喜多嶋先生も、こころと同じ雪科第五中学校の出身です。

お話を読んでいくと、「喜多嶋先生って、一体何者?」という疑問が湧いてきます。

それは、お話の最後の最後に分かるようになっています。

こころは喜多嶋先生になぜか親近感を感じます。

喜多嶋先生も、こころに会った時、誰かに強く腕を引かれる記憶が蘇ってきました。

喜多嶋先生はこう思います。

私は、助けられた。

震えながら、命がけで、私の手を引っ張って、この世界に戻してくれた子たちが、どこかにいる。

今度は、私がその子たちの腕を引く側になりたい。

実は喜多嶋先生の名前は晶子。喜多嶋晶子です。

夕方5時以降、城に残っていたら狼に食われるという恐ろしいペナルティがありますが、生きることに絶望したアキは決まりを破り、狼に食われて死を味わいます。

その時、こころは必死にアキの腕をつかんで、全身の力を込めて引っ張りました。

「アキ、生きて!」「アキ、大丈夫だよ!」と叫びながら。

感想や評価は?

どうしてここまで、学校に行けていない子たちの心理を詳しく描写できるのだろうかと驚きます。

そこには、辻村深月さんの偽りのない優しさと人の心を深く見つめようとする感性、そして一人ひとりの子どもを心から応援する気持ちがあるからだろうと思いました。

どこまでも優しいお話でした。

また本の帯に「こころが主人公と思いきや、みんなが主人公でした。」という感想が載っていましたが、本当にその通りでした。

お話の後半に、こころ以外の6人の子たちのくらしや背負わされたものが明らかになってきます。

それを知った時、一人ひとりがこの世界の主人公で、一人ひとりが本当に愛おしい存在に思えてきました。

辻村さんもきっと一人ひとりを愛おしんで、一人ひとりのこれからの幸せを祈って書いていかれたのでしょう。

そして、辻村さんは喜多嶋先生そのものですよね。

その子が毎日闘ってきたことを理解し、「もう闘わなくてもいいんだよ。」とその子を引き寄せてくれます。

そんな大人が一人いれば、自分は価値のある人間だと自分を受け入れ、自分を大切に生きていくことができるのではないでしょうか。

また、このお話は、信じ合える友の存在の大切さも教えてくれます。

城にやってくる子達は、信じ合える友を持っておらず、人を信じる心をも捨てそうになっている子達ですが、城の中で少しずつつながりあい、その友のためなら、全てを捨てる程の勇気を持つようになります。

自分の大事な人のためには自分を捨てることができる。それこそが人間の人間たる所以ではないでしょうか。

しかし、「通じ合わない人」がいることも事実です。

こころと真田美織、またこころと伊田先生のように。

同じものを見ても、見る場所が違うというか、視点が違うというか、感性が違うというか。

辻村さんも、きっとそんな経験を幾度もされたのでしょう。

私もそんな経験、あるような気がします。

それはもう、平行線のままなのだから、無理に近づこうとせず、お互いの生き方を尊重するしかありません。闘わなくていいのです。

最後に、554ページにもわたるこの本の中の多くの伏線が、物語の終わりに向かって見事に回収されていくところは、さすが辻村作品と言えるものでした。

「かがみの孤城」の評価は、アマゾンカスタマーレビューで4.4、楽天ブックスで4.3、その他のところでも非常に高くなっています。

多くの人が、「本の帯の『一気読み必至!』『著者最高傑作』という言葉はちょっと大げさと思ったが、読んでみたらその通りだった。」という評価をしています。

登場人物も紹介!

それでは、この本の登場人物を簡単に紹介します。

こころ

安西こころ。この小説の主人公です。中学1年生。

中学に入学してすぐにひどい嫌がらせを受け、学校に行けなくなりました。

アキ

井上晶子。中学3年生。

快活でしっかり者ですが、実は逃げ出したい家庭状況に置かれています。

スバル

長島 昴。中学3年生。

「ハリーポッター」のロン似。物静かでちょっとクールな感じの男の子。

スバルの両親はそれぞれに家を出ていき、スバルは祖父母と暮らしています。

フウカ

長谷川風歌。中学2年生。

幼い頃から母の期待を背負ってピアノの練習をし、コンクールにも出ますが、そのために学校にも行けなくなってしまいます。

リオン

水守理音。中学1年生。

本当は地元の中学校に行きたかったのですが、母親の意向でハワイの中学校に進学し、サッカーをしています。

マサムネ

政宗青澄。中学1年生。

ゲームおたくです。両親は学校への不信感が強く、学校には行かなくていいと思っています。

ウレシノ

嬉野遥。中学1年生。

小太りで食いしん坊。女子を誰でも恋愛対象として見てしまいます。

オオカミ様

オオカミの面をつけ、レースのついたドレスを着た小学校低学年くらいの女の子。

城を作り、7人の子どもたちを招待しました。

オオカミ様の本当の姿は・・・。

喜多嶋先生

「心の教室」というフリースクールの先生。

実は・・・。

まとめ

今回は、2018年本屋大賞に輝いた、辻村深月さん著「かがみの孤城」についてご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

辻村さんは、受賞のあいさつで、「今はうつむいている誰かが顔を上げ、次の誰かを救えたら。」と言われていました。

子供でも大人でも、今はうつむいている誰かが、この本を読むことで新しい世界を知り、元気になったら、また次の誰かにバトンをつなげることができますね。

まだ読んでおられない皆さん、ぜひご自分で「かがみの孤城」の世界に入って行ってくださいね。

きっと、この本に出会えてよかったと思われることでしょう。

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