大好きなさつまいも、切ってみたら、
えっ?!さつまいもの中が黒くなってる!!
これって食べられるの?
★低温障害と黒斑病による変色の場合は食べない方が安全です。
今回は、さつまいもの中が黒くなる原因と食べても大丈夫なのか、そしてさつまいもの変色を防ぐ方法についてもお伝えします。
こちらの記事もお役に立てると思いますので、どうぞご覧ください。
さつまいもの中が黒い原因は?
さつまいもの中が黒い原因は、主に以下の4点が考えられます。
●クロロゲン酸が変色したため
●低温障害になって変色したため
●黒斑病になって変色したため
さつまいもの中が黒くても食べて大丈夫な場合
さつまいもの中が黒くても食べて大丈夫なのは、ヤラピンが変色した場合とクロロゲン酸が変色した場合です。
ヤラピンの変色
さつまいもの切り口に黒い斑点が見られることがあります。
これはヤラピンが変色したものです。
ヤラピンとは、さつまいもをツルから外した時に、その場所から分泌される物質です。
さつまいもの皮に黒いかたまりが付いていることがありますが、これも分泌されたヤラピンが固まったものです。
ヤラピンは、もとは白い液体なのですが、空気に触れ酸化してしまうと、徐々に黒く変色していきます。
これはカビなどとは全く異なりますので、食べても大丈夫です。
またヤラピンには整腸作用があるので、さつまいもの豊富な食物繊維と合わさるとお通じの改善に相乗効果を発揮します。
クロロゲン酸の変色
さつまいもを加熱した時に黒くなるのは、クロロゲン酸が原因です。
クロロゲン酸とは、さつまいもに含まれているコラーゲンの一種で、ポリフェノールも多く含んでいます。
クロロゲン酸は、てんぷら粉やベーキングパウダーなどのアルカリ性の食品と化学反応を起こして黒く変色する性質があります。
黒ではなく緑っぽく変色している場合もあります。
クロロゲン酸による変色は、アルカリ性の食品と化学反応を起こしただけですので食べても大丈夫です。
また、クロロゲン酸には抗酸化作用や脂肪蓄積の抑制効果があり、肥満の予防に利用されています。
ただ、アクの一種ですので苦みがあります。
さつまいものの中が黒くて食べない方がいい場合
さつまいもの中が黒くなり、食べない方がいいのは低温障害による変色と黒斑病になった場合です。
低温障害による変色
さつまいもの切り口が黒ずんでいるのは低温障害によるものです。
適温が10℃~15℃のさつまいもを、冷蔵庫などで保管すると、細胞が病気のような状態になり、黒く変色していきます。
低温障害になると細胞が死んでしまい、黒く変色した部分は甘みがなく、逆に苦みが強くなってしまいます。
また品質も劣化し、栄養価が著しく損なわれます。
変色していない部分も低温障害に侵されている場合がありますので、食べない方がいいです。
黒斑病による変色
土の中のカビや土壌害虫、ネズミなどの食害によって病原菌が侵入し、収穫時に発病して黒く変色することがあります。
これが黒斑病と言われるものです。
変色していない部分も黒斑病に侵されている場合がありますので、食べない方がいいです。
特に、少しでも苦みを感じたなら、食べるのは絶対に避けましょう。
さつまいもの変色を防ぐ方法
それでは、さつまいもの変色を防ぐ方法をご紹介しますね。
水に浸してアク抜きをする
調理前にボールに水を入れて準備しておきます。さつまいもをカットしたら、すぐに準備したボールに入れ、水に浸しておくことで変色を防ぐことができます。水に浸す時間は15分程度、途中1、2回水を替えましょう。
厚めに皮をむく
変色の原因になるヤラピンやクロロゲン酸は、皮の近くに多く含まれています。でも、変色しやすい皮の部分に、多くの栄養価が含まれているんです。
見た目を取るか、栄養を取るかはその人次第よね!
新聞紙で保存(低温障害対策)
夏場の暑い時期は、常温でも相当高温になりますので腐ってしまう恐れがあります。それならばと冷蔵庫に保管すると、今度は冷えすぎて低温障害になってしまいます。そういう時は、新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめです。逆に、冬場は冷えすぎを防ぐために新聞紙で包んで常温で保管しましょう。新聞紙でなくキッチンペーパーでもいいですよ。