流浪の月のあらすじとネタバレ!結末は?書評も紹介!

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凪良ゆうさんの「流浪の月」が2020年本屋大賞に輝きました。

私は「流浪の月」を読み始めたとたんに、この世界観に浸ってしまい、時々自分のことを振り返りながら、そして主人公の二人の幸せを祈りながら読了しました。

本当に「流浪の月」に出会ってよかったと思います。

今回は、本屋大賞を受賞した「流浪の月」のあらすじとネタバレ、結末そして書評について紹介します。

著者、凪良ゆうさんについてはこちらをご覧ください。

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「流浪の月」のあらすじ

まず「流浪の月」のあらすじを紹介します。

主人公は家内更紗という一人の少女です。

一人っ子の更紗は両親に愛されて育ちましたが、父親が世を去り、その後母親が家を出て、一人放り出されます。

更紗は叔母に引き取られますが、今まで育った更紗の家の価値観とは違いすぎて、更紗は居場所のない日々を過ごすことになります。

しかも、その家の中学生の息子に性暴力を受け・・・。

そんな9歳の更紗は公園で少女と19歳の青年、佐伯文と出会います。

文も居場所をなくし、公園のベンチに座って時を過ごしていました。

ある日、更紗は文に誘われ、文の家に付いて行きました。

更紗は文の家で、久しぶりに自由を感じ、二人の穏やかな日々が始まりました。

しかし、そんな生活が長く続くはずはありません。

二人の名前も顔もテレビニュースで流れ、文は少女監禁罪で逮捕され、更紗は養護施設へ。

更紗は時間が経っても「かわいそうな被害者」として皆に同情され、誰にも心を開かずに大人になりました。

そして、あの事件から15年、更紗は34歳になった文と再会します。

世間から見たら誘拐犯の男性と被害女性。

再会すべきではない二人でした。



「流浪の月」のネタバレ

それでは「流浪の月」のネタバレについてです。

文は、「こうあらねばならない。」という気持ちに支配され、子育てもマニュアル通りに行う母親のもとで育ちました。

しかし文は成長して行くにつれ、周りの友達との違いに気づき、自分のことを家族にも友達にも隠して過ごすようになります。

文には第2次性徴がなく、小児性愛者となりました。

兄は優秀だけど、他の人のように成長できない自分は捨てられるのではという恐怖を感じながら生きています。

一方、更紗は常識的ではないが、自分のことを愛してくれる両親のもとで育ちました。

しかし、父親の死をきっかけに今までと全く違う価値観そして性的虐待を受ける中で、自分を殺して生きなければいけなくなりました。

そんな二人が出会い、共に過ごす空間にはそのままの自分でいられる安心感と互いへの信頼関係が芽生えたのです。

周りは19歳の誘拐犯が9歳の少女に何もしないはずはないと決めつけますが、二人の間には性的な関係は成立していなかったのです。

しかし、このことを他者に理解してもらうことは不可能でした。

ましてや叔母の家で従兄弟から性的虐待を受け、必死で耐えてきたことを9歳の少女が簡単に言える訳はありません。

父も母も去った後、叔母がいなかったら更紗は食べるものも寝る場所もなかったのですから。

少女を誘拐し監禁した罪を着せられた文は医療少年院に入り、その後は実家の離れで母親に監視されながら暮らし、30代でカフェを開きます。

更紗はファミレスで働きながら男性と同棲しますが、その男性はDV癖を持っていたのです。

更紗は文のもとへ逃げ、文のマンションの隣の部屋に住みます。

「事実と真実は違う」

この言葉が読者の心に刺さります。

様々な事件が起き、今はそれが瞬時に日本中に知れ渡ります。

テレビのワイドショーでは何度も何度もその情報が流れ、加害者と被害者の生育歴や友人のコメント、卒業アルバムの写真など、これでもかこれでもかと視聴者に迫ってきます。

そしてネットには、その事件に関するいくつもの記事が溢れます。

私達はそれを見て、真実を知った気になり、隣人に得意げに話して聞かせる・・・。

いろいろな価値観の人間がいること、自分とは全く違った環境で生きている人間がいることを私達が理解しなければ、「加害者」と呼ばれる人の人生も「被害者」と呼ばれた人の人生も、私達は握りつぶしてしまうことになるということを、この作品は鋭く示唆しているのかも知れません。

事件から何年経っても情報を更新し続ける人物がいるということも非常に怖いことです。

「○○は今」というようなテレビ番組もありますが、芸能人が再び世間に注目されるために出るのとは違い、一般人を扱うのは大きな罪だということも考えさせられます。

そして、更紗のこの言葉が多くのしかかります。

恋人に触れられても冷え冷えと固まるばかりの身体と心。理由を考えるたび、思い当たる原因に心を叩き潰されて、いつの間にか考えることをやめてしまった。

「そういう自分を欠陥品だと思ってるの」




「流浪の月」の結末は?

「流浪の月」の結末には、著者、凪良ゆうさんの優しさと一筋の希望が感じられます。

母親が恋人と過ごすためにほったらかされ、一時期、更紗と文が面倒を見た梨花は二人の本当の姿を知っています。

世間がどれだけ文と更紗を誤解し批判しても梨花だけは二人の理解者です。

文は経営していたカフェをたたみ、更紗とともに暮らし始めます。

そこでの暮らしが不理解な人達のせいで破綻したら、また次の地へ移ります。

そうやって、今、二人は長崎でカフェを営んでいます。

更紗は、ここでも騒ぎになりいられなくなったら、どこにでも行くと機嫌よく、いろいろな都市や国の名前を並べます。

自分のことを理解し、そのまま受け入れてくれる人が、この世界に一人、いや二人はいるのですから。

結末は、文のこのような言葉で結ばれます。

ーーねぇ文、今度はどこにいく?

ーーどこでもいいよ。

どこへ流れていこうと、ぼくはもう、ひとりではないのだから。

完全に自分を受け入れてくれる人が一人いれば、人間は生きていけるのですね。

流浪の月についての書評も紹介

最後に「流浪の月」についての書評から、心に残った文章を紹介したいと思います。

この完成された唯一の物語に、ありふれた言葉で、あらすじや説明を付け足すことは、どうしても咎められる。真っさらな状態で、才知に長けた著者の精彩を放つ筆致に飲み込まれながら、是非余す事無く堪能してほしい。

引用元http://www.webdoku.jp/cafe/ootake/20191017100000.html

誰からも理解されない、理解してもらうつもりもない、誤解と偏見でまみれたこの世界で生きる主人公は、一見「孤独」だろう。しかし、その孤独を、これでもかというほどに「幸福」な筆致で著者は描き切った。この作品は、あまりにも冷たく、それでいて不思議と私たちの心を解きほぐし、軽くする。

引用元 https://ddnavi.com/review/596324/a/

更紗は文が好きだけれども、彼に対する気持ちは〈恋とか愛とか、そういう名前をつけられる場所にはない。どうしてもなにかに喩えるならば、聖域、という言葉が一番近い〉と考えている。同時に、文のそばにいることを強く望む。生きるために彼が必要だからだ。更紗の感情は恋愛とどう違うのか。文の何が他の人ととりかえがきかないのか。繊細に描いているところがいい。

あるトラブルをきっかけにふたりは追い詰められていく。断片的な情報をもとに人間をわかりやすい型にはめこむ世間に、更紗が最後通牒をつきつける三〇二ページは、読んでいて霧が晴れるような心地がした。

引用元 https://www.bookbang.jp/review/article/587302

再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、
運命は周囲の人間を巻き込みながら疾走を始める。

新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

引用元 https://asagiiro-library.com/2020/02/19/book-review-rurounotsuki/

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まとめ

今回は2020年本屋大賞に輝いた「流浪の月」のあらすじとネタバレ、結末そして書評について紹介しました。

いかがでしたか?

このインターネットが発達し、情報が溢れている時代に、私達はただ流されるのではなく、自分の感性をしっかり持って物事を見なければいけないということを考えされられました。

また人の好みや価値観は様々で、自分の物差しで人を裁くことは、その人を殺すことになるのだということも。

そして、たった一人、自分を本当に受け入れてくれる存在があることで、その人の心は守られ、生きていけるのだと。

どうぞ、ご自分の感性で「流浪の月」を読んでください。

きっと、あなたにとって尊い一冊になることでしょう。



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