皆
さん、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さんが書かれた「大家さんと僕」を読まれたことはありますか?
ほんとに心が癒やされ、優しい気持ちになる漫画エッセイです。
この「大家さんと僕」が、オリコン年間”本”ランキングでタレント本部門1位に輝き、総合ランキングでも3位に入りました。
70万部以上を売り上げ、コミックエッセイとしては何と歴代年間売上1位となりました。
「大家さんと僕」は今年4月に第22回手塚治虫文化賞 短編賞も受賞しています。
すごいことですね!
今回は、こんな「大家さんと僕」の内容やあらすじなどについてお伝えします。
総合ランキング1位になった漫画版「君たちはどう生きるか」についてはこちらをどうぞ。
「大家さんと僕」の内容とあらすじは?
「大家さんと僕」
の内容は、作者の矢部太郎さんが間借りをした家の大家さんとの交流を綴ったものです。
お笑い芸人の矢部太郎さんは、新宿区の外れの一軒家に間借りをすることになりました。
その家の大家さんは80歳のおばあさん。
旦那さんを亡くして一人暮らしをしていました。
2階建てのこの家は2世帯住宅になっていて、矢部さんが住む2階にもお風呂とトイレが付いています。
大家さんであるおばあさんはすごく上品な方で、伊勢丹までタクシーで行って明太子を一つ買ったりされます。
矢部さんがご挨拶に伺った時は、「ごきげんよう。」と返されました。
矢部さんは「ごきげんよう。」と挨拶する人に生まれて初めて出会ってびっくり。
こうして一つ屋根の下での大家さんと「僕」の暮らしが始まります。
大家さんは優しい人で、矢部さんの留守中に洗濯物を入れたり、矢部さんが遅く帰って来たら電話で「おかえりなさい。」と言ってくれたりします。
矢部さんは最初、その距離の近さに戸惑っていたのですが、そのうちに二人でデパートに出かけたり、旅行に行ったりする仲になっていくのです。
そんな中で、大家さんは戦前や戦時中の子供時代のことを話してくれたりします。
そんな大家さんと「僕」の交流が飾らない言葉で描かれているのですが、読みながら涙がじわ~と出てくるような、温か~い気持ちにさせられるのです。
感想は?
「大家さんと僕」を読んだ私の感想は、「優しい気持ちにしてくれてありがとう。」です。
大家さんも素敵で優しい方ですが、その大家さんの気持ちを優しく包み込み、こんな風にほっこりと描くことのできる矢部太郎さんって本当に素敵な方だと思います。
こんな本がヒットするのはとても嬉しいことです。
みんな、やっぱり平和や優しさを求めているんだなあと思います。
以前観た映画「ALWAYS 三丁目の夕日」を思い出しました。
あの映画も、ドキドキするような大きな事件が起きる訳ではなく、人々の交流を温かく描いてあり、観た後、とても心が安心しました。
それでは、「大家さんと僕」を読んだ方々の感想を少し紹介しておきます。
・ほっこり温かくなる。ずっと読んでいたい。終わらないでって思いながら読みました。
・大家さんのキャラクターにほっこりしてしまった。
・ほのぼのと癒されました。イラストもお話にぴったり合っている。
・矢部太郎さん、やっぱりいい!
・大家さんの上品さと矢部さんの優しさが、いいバランスをとっている。
・大家さんは矢部さんが本音で自分と接してくれている人だと分かったのだろう。
・ 矢部さんだから築けた関係だなと思います。
最終話もチェック!
大家さんと「僕」の交流は8年間続きます。
しかし、ある日、高齢の大家さんが入院してしまいます。
急に一人暮らしになった矢部さんは、心にポッカリ穴が空いたようになってしまいました。
そうしたら、大家さんの入院中に業者や親戚が度々訪れるようになり、かなり心配になってきます。
そして遂に工事が始まり・・・。
取り壊し?と心配したら、大家さんが退院してきた時のために、親戚がリフォームをしてくれたのでした。
ほっ。
大家さんは退院され、バリアフリーになったおうちで、再び「大家さんと僕」との二人暮らしが始まるのです。
最終話を読んだ読者からは続編を望む声が多く寄せられ、続編が「週刊新潮」で連載されていました。
ところが2018年8月に大家さんがお亡くなりになり、続編はしばらく休載に入っていましたが、11月15日発売号から再開されました。
再開するに当たって矢部太郎さんは次のように語られました。
また描くことはつらいですが、楽しく、寂しいですが、うれしい。描くことで大家さんとまた会えたらいいなと思います。
引用元 https://news.biglobe.ne.jp/domestic/1114/kyo_181114_6733192547.html
読書感想文もおすすめ
「大家さんと僕」を読んだ方の感想の中に、「息子の読書感想文にいいと思うけど、漫画だからだめだわ。」というものがありました。
しかし、「大家さんと僕」で読書感想文は書けます。
年間“本”ランキング総合1位も漫画版「君たちはどう生きるか」ですし、今年の夏休みにこの本ですばらしい読書感想文を書いた学生がいっぱいいます。
「大家さんと僕」を読んだ気持ちを素直に書けばいいし、自分の母親やおばあさんとの思い出と重ねてもいいですね。
また、自分の今までの人との接し方を振り返ることもできます。
読んだ感想を文章に残すことで、温かさや優しさが更に心の中に広がるのではないでしょうか?
子供だけではなく、大人の方も、どうぞ「大家さんと僕」の読書感想文を書いてみてください。