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君たちはどう生きるかの漫画と原作の違いを解説!おじさんのノートの名言もチェック!

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「君たちはどう生きるか」

の漫画本と原作は、2019年になった今も、書店にたくさん並べてありますね。

「漫画 君たちはどう生きるか」は2017年に発売され、翌年には200万部を超える大ベストセラーになりました。

原作はもともと1937年に出版され、読み継がれている名著ですが、漫画版の人気によって、原作の方もたくさん売れています。

「君たちはどう生きるか」を漫画にして欲しいという話をもらった漫画家の羽賀翔一さんは、原作を何度も何度も読み返し、そして自分なりにかみ砕いて漫画にしたのだそうです。

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それでは、「君たちはどう生きるか」の漫画と原作はどう違うのでしょうか?

今回は、「君たちはどう生きるか」の漫画と原作の違いについて、そして、おじさんのノートの名言についても考えたいと思います。

「君たちはどう生きるか」のあらすじについては、こちらをご覧ください。

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「君たちはどう生きるか」の漫画と原作の違いは?

 uni10さんによる写真ACからの写真

それでは、「君たちはどう生きるか」の漫画と原作の違いについて見ていきたいと思います。

漫画と原作の目次の違い

まず、漫画と原作の目次を見比べてみましょう。

漫画の目次はこうなっています。

1、へんな経験

   ものの見方について(おじさんのノート) 

2、勇ましき友 前編

3、勇ましき友 後編

   真実の経験について(おじさんのノート)

4、ニュートンの林檎と粉ミルク

   人間の結びつきについて(おじさんのノート)

5、貧しき友

   人間であるからには(おじさんのノート)

6、ナポレオンと4人の少年

  偉大な人間とはどんな人か(おじさんのノート)

7、雪の日の出来事 前編

8、雪の日の出来事 後編

9、石段の思い出

  人間の悩みと、過ちと、偉大さとについて(おじさんのノート)

10、凱旋

11、春の朝

原作の方は以下のようになっています。

1、へんな経験

  ものの見方について(おじさんのノート)

2、勇ましき友

  真実の経験について(おじさんのノート)

3、ニュートンの林檎と粉ミルク

  人間の結びつきについて(おじさんのノート)

4、貧しき友

  人間であるからには(おじさんのノート)

5、ナポレオンと四人の少年

  偉大な人間とはどんな人か(おじさんのノート)

6、雪の日の出来事

7、石段の思い出

  人間の悩みと、過ちと、偉大さとについて(おじさんのノート)

8、凱旋

9、水仙の芽とガンダーラの仏像

10、春の朝

だいたい同じ構成ですが、原作にある「水仙の芽とガンダーラの仏像」というところが漫画にはありません。

また、「勇ましき友」と「雪の日の出来事」が漫画では前編、後編に分かれていますが、原作では一つにまとまっています。

原作にあって漫画にないところ

原作にあって漫画にないところは、目次で見比べたように「水仙の芽とガンダーラの仏像」の部分です。

コペル君と友達の関係が元に戻った、春のある日、コペル君は土の深いところから細長く伸びている水仙の茎を見つけます。

コペル君は、暗い土の中で少しずつ伸びて、とうとう地上に顔を出した水仙のことを思うと感動せずにはいられませんでした。

その日は春のお彼岸で、コペル君とおじさんは仏像の話になりました。

そして、各国の文化というものは、けっしてその土地だけで花咲いたものではなく、何千年の歴史の中で、遠い異国の影響も受けながら出来上がったものだということをコペル君は知り、心を動かされるという部分です。

原作に登場するのに、漫画では省略された人物

原作に登場するのに、漫画では省略されている人物もいます。

水谷君のお姉さんのかつ子さんやコペル君の家のばあやと女中、浦川君の妹などです。

ばあやと女中というのは、現代の一般の子供達が読んでもピンときませんから、まあ省略してもいいですよね。

水谷君のお姉さんのかつ子さんはとても元気な感じの人で、ナポレオンに憧れており、男も女も英雄的精神を持たないといけないと主張します。

漫画ではナポレオンの話はおじさんがするのですが、原作では17、8歳のかつ子さんが生き生きと語ってくれるので、読者もナポレオンの世界に引き込まれていきます。

かつ子さんは最後の方でも登場し、コペル君が友達に書いた謝罪の手紙を読んで感動し、コペル君に手紙を書くのです。

漫画にあって原作にないところ

原作にはありませんが、漫画の作者の羽賀翔一さんが入れた部分もあります。

それは「貧しき友」の中で、コペル君が、家の手伝いのために学校を休んでいる浦川君に勉強を教えるシーンです。

浦川君のノートを見たコペル君は「そんなに字をつめて書いちゃ読みづらいんじゃない?」と言うのですが、それは貧しさのためにノートを簡単に買えないからだと知ります。

そして、浦川君の頑張りに心動かされたコペル君はそれをおじさんに告げ、おじさんもそんなコペル君や浦川君に刺激を受けて、二人でズンズンと歩きます。

ここも原作にはありません。

ここには、共に成長する若きおじさんの姿が描かれています。

そして最後の場面で、おじさんが、これからを生きる子供達に向けて書いた本を出版しようとしていることをコペル君に告げます。

ここも漫画にだけあるシーンです。

「人間として立派な人になって欲しい。」と言ったお父さんの願いをおじさんが受け取って、コペル君に渡す。

そしてそれはコペル君だけのもので終わらずに、これからを生きる全ての若者に広がって欲しい。

そんな、漫画作者、羽賀翔一さんの思いが伝わってきます。

漫画と原作の冒頭の違い

漫画と原作では、物語の始まりが全く違います。

原作では、「まえがき」で主人公、コペル君について紹介した後、物語の冒頭はデパートの屋上にコペル君とおじさんがいて、コペル君が「人間って分子なんだ。」と発見するところから始まります。

漫画はこのお話の一番の山である、コペル君が友達を裏切った後、その後悔でずたずたになり寝込んでいるコペル君の描写から始まります。

このお話に対する期待を高めるための工夫でしょうね。



おじさんのノートの名言もチェック!

「君たちはどう生きるか」のおじさんのノートには、生きる上で大切にしたい名言がたくさんあります。

その中から、私が皆さんに紹介したいものをあげてみたいと思います。

自分たちの地球が宇宙の中心だという考えにかじりついていた間、人類には宇宙の本当のことがわからなかったと同様に、自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることができないでしまう。

大きな真理は、そういう人の目には、決してうつらないのだ。

コペル君が、人間は世界を作る分子だと気づいたことから、ものの見方について説明してあるところです。

自分を広い広い世の中の一分子だと感じたということは、ほんとうに大きなことだと、僕は思う。

自己中からものごとを客観的に見ることができるようになったということですね。

常に自分の体験から出発して正直に考えてゆけ

書物を読み、偉い人たちの思想を学んでも、自分で体験し、考えたり感じたりしなければ本物にはならないということです。

人間が人間同士、お互いに、好意をつくし、それを喜びとしているほど美しいことは、ほかにありはしない。そして、それが本当に人間らしい人間関係だ

人間らしい人間関係というのは、報酬を求めるのではなく、誰かに何かをしてあげること自体に喜びを感じることだと、おじさんはコペル君に教えます。

浦川君の洋服に油揚のにおいがしみこんでいることは、浦川君の誇りにはなっても、決して恥になることじゃあない。

貧しいくらしの中で、家業の手伝いをしている浦川君はもう立派に生産者の側にいます。そのことは尊敬すべきことです。

そのことを軽蔑するのは本当に愚かなことです。

僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。

だから誤りを犯すこともある。

しかし

僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。

だから、誤りから立ち直ることもできるのだ。

この言葉は、常に一人ひとりが持っていたいものですね。

人間は過ちを犯しますが、それを悔いて悲しむことができ、何度も立ち直ることができるのですね。



まとめ

今回は、未だに人気が続いている「君たちはどう生きるか」の漫画と原作の違いについて、またおじさんのノートの名言についてもお伝えしました。

約80年前に書かれた原作と、それをもとに一昨年にできた漫画、どちらも大変すばらしく、大人も子供も読む価値が大きいと思います。

まだ読まれていない方がおられましたら、どちらでもいいので、この機会にぜひお読みください。



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