皆さん、「シエラレオネ」って知ってますか?
「えっ、何のこと?」と思われる方もおられることでしょうね。
実は私もつい最近まで知らなかったんですが、これは西アフリカにある国の名前なんです。正式にはシエラレオネ共和国と言います。
シエラレオネは平均寿命50歳で、「世界で最も平均寿命が短い国」の一つなんです。
長引く内戦やエボラ被害で、そこに生きる人々は苦しい生活を強いられています。
そのシエラレオネで人々のために動き、そこの人達に慕われている日本人女性がいます。
それが下里夢美(しもさと ゆめみ)さん、26歳です。
下里夢美さんはどうやって、アフリカの誰も知らないような国の支援をするようになったのでしょうか?
今回はそんな下里夢美さんにフォーカスしてみました。
下里夢美の経歴とプロフィール
経歴
それではまず、下里夢美さんの経歴について見ていきたいと思います。
下里夢美さんは1991年9月1日に山梨県の春日居町に生まれ、母子家庭で一人っ子という環境で育ちました。
小さい頃から漫画とアニメが大好きで、小学校や中学校では友達の中に入れず、一人で読書をしたり絵を描いたりしていました。
中学2年生の時、突然、母親より18歳も年上の新しい父親ができたことは、下里夢美さんにとっては大変衝撃的なことでした。
高校は英語総合コースで3年間クラス替えがなく、とても楽しかったのですが、家庭環境や部活、勉強からくるストレスにとても苦しんだそうです。
2009年にたまたま見たテレビ番組で、シエラレオネの男の子のことを知り、このことが下里夢美さんの将来を決定づけます。
シエラレオネは西アフリカの西部にある国で、内戦が続いたことから、世界で最も平均寿命が短い国の一つとなっています。
テレビで紹介された男の子は、反政府軍によって目の前で両親を惨殺されるという酷すぎる経験をしていました。
その男の子の「何もいらないから勉強がしたい。」という言葉が忘れられず、下里さんは「将来、国際支援に携わりたい。」という夢を持つようになります。
その時、下里さんは「この世のすべてのことは、奪い合えば足りず分け合えばあまるのではないか」と思ったそうです。
偶然に目にした男の子のことから、ここまで深い思想にたどり着くなんて、下里夢美さんは自覚はなかったかも知れませんが、もともと、ものすごく大きな可能性を秘めた方だったんですね。
そして大学では国際協力を専攻しました。
大学卒業後は神奈川県内にあるNPO法人の有給スタッフになりました。
下里さんはNPO職員がきちんと食べていける仕組み作りが必要だと考え、準認定ファンドレイザーの資格を取得します。
ファンドレイザーとは非営利団体での資金調達を専門に行う人のことです。
同時にデザインの専門学校に通い始めます。NPO法人の設立や起業に必要な広報技術を身につけるためです。
すごいです。
一時の感動や情熱だけでは、継続した国際貢献などできないことを下里夢美さんは教えてくれています。
そして奇跡的な出会いが訪れるのです。
それは坂井晴香さんとの出会いでした。
彼女もまた、下里さんと同じく、シエラレオネの男の子、アラジ君を知ったことがきっかけで国際貢献の道を歩いている人で、一人でシエラレオネに行った経験も持っていました。
2014年3月7日、2人は任意団体アラジを共同設立します。
その日はテレビでアラジ君を知ってから、ちょうど5年後の日でした。
プロフィール
下里夢美さんのプロフィールは以下の通りです。
2014年、シエラレオネ共和国で就労支援を目指す特定非営利活動法人Alazi Dream Projecを設立。代表理事となる。
2017年、アフリカに関わりたいと思っている女子たちを応援する情報交換コミュニティ「アフリカ女子部」をスタートさせ、部長に。
基本的にはフェイスブックで交流。実際にランチ会も行われています。
2017年7月7日、Alazi Dream ProjecをNPO法人として登記。
出身大学と高校は?
下里夢美さんの出身大学と高校についても見ていきたいと思います。
下里夢美さんの出身大学は桜美林大学です。
桜美林大学で国際協力を専攻しました。
桜美林大学に進学したのは、桜美林大学は高校で3年間担任だった先生の母校で、その先生から勧められたからだそうです。
桜美林大学は東京都町田市に本部を置く私立大学で、キリスト教精神に基づいた教育が行われています。
スポーツ系の部活動が盛んで、特に野球部(硬式野球)は強豪校として有名です。
桑田真澄さんの長男でプロ野球選手の桑田真樹さんも桜美林大学の出身です。
下里夢美さんは山梨県内の高校の英語総合コースで学ばれました。
具体的な高校名は分かりませんでしたが、山梨県で英語総合コースがあったのは山梨県立山梨高校でしたので、そちらかも知れません。
部活動は吹奏楽部に属していて、トランペットを吹いていたそうです。
下里さんが所属していた吹奏楽部は当時、県内1位の成績を誇っていたそうですが、大変厳しく、今までの人生で、この時の部活以上の苦しさは経験したことがないと言われています。
結婚と夫について
下里夢美さんは今年の9月に結婚されることになりました!
ご自分の誕生日である9月1日に入籍されるそうです。
私も、ほんとに余計なことですけど、「こんなに一途に国際貢献していたら、結婚はどうなるんだろう?」と思ってたんですよね。
でも、全然心配することなかったですね(笑)
夫になられる方は支倉常明さんと言われます。
10歳も年上で、会社を経営されているとか。
今はアラジの事務局長として下里夢美さんをサポートしてくださっているそうです。
今年5月にプロポーズされたのだそうです。
よかったですね。
これからもお二人で同じ夢に向かって進んでいって欲しいと思います。
おめでとうございます!
シエラレオネでの活動は?
下里夢美さんは現在、シエラレオネ共和国で,様々なプロジェクトを立ち上げ、シエラレオネの子供達のため、また大人達のために活動しておられます。
2016年12月に大きな火事で家を失った人たちがいます。
そんなテイラー(仕立屋さん)を支援するために、アフリカ布を使った服や雑貨の販売事業をして、生計を支えています。
2017年にはポートロコ村というところで、政府未承認の2つの小学校の教材支援を始めました。
子供達に教育を届けることは、下里夢美さんが最も大切にされていることです。
そして今年、2018年1月から、首都フリータウンで起こった土砂災害で災害孤児となった子供達への教育支援を行っています。
また5月にフリータウンにゲストハウスを設立し、インタビューやメディア出演を通して、シエラレオネのことを広く伝えようとしています。
日本での活動も!
下里さんはアフリカのシエラレオネ共和国の人々への支援とともに、自分の国、日本でも日本人の夢を応援する活動をされています。
年に一度開催する「ソーシャルドリームコンテスト」や「夢プレゼン交流会」、WEB上で夢を持つ人々を繋ぐ「みんなの夢アーカイブ」そして異文化理解のための「アフリカ料理会」などを行っています。
まとめ
本当に、日本にはいろいろながんばる人達がいるんですね。
もちろん世界中にですけど。
下里夢美さんは見た目はほんとにかわいい女の子ですけど、やりたいこと、やれることを冷静に見極め、どんどん確かな実践を積んでおられます。
ほんっとにすごい!
下里夢美さんはこう語っておられます。
シエラレオネの友達が「この国は地獄だ」と言いました。
私は、どんな方法でもいいから
シエラレオネに住む子どもたちに、教育を。
大人たちに仕事を。
「シエラレオネに生まれてよかった」
と言える人を、増やすことが使命です。
この記事は、下里夢美さんのブログを参考にまとめさせていただきました。
下里夢美さんのブログの名前は「みためはコドモ ずのうはオヤジ」。
ほんと、その通りです。
皆さんもぜひ、こちらのブログもご覧になってください。
そしてアラジの活動を応援しましょう。
【追記】
2019年3月11日、下里夢美さんと支倉常明さんの間に元気な赤ちゃんが誕生しました。
おめでとうございます!
男のお子さんで、お名前は常笑(とえ)くんと言われます。
お子さんがいつも笑っていられる世の中になるようにという願いを込めて、このお名前を付けられました。
東日本大震災が起きた日に生まれた常笑くん。
下里夢美さんは「この日に生まれたからこそ命を大切にできる優しい子に育って欲しい。」と言われています。
ほんとに、みんなで笑い合える世の中を作っていきたいですよね。