12月5日(木)、今年のノーベル化学賞受賞者の吉野彰さんがノーベル賞の授賞式2019に出席するために出発されたというニュースがありました。
吉野彰さんはリチウムイオン電池の開発により、今年のノーベル化学賞に選ばれましたが、ノーベル賞受賞が決まって以来、テレビで見る吉野彰さんはいつも笑顔で、こちらまで幸せな気持ちになりました。
さあ、今年もノーベルウィークが始まります。
自分には全く縁のない世界なのですが、毎年、ノーベル賞の授賞式の様子には注目してしまいます。
今回は、特にノーベル賞の授賞式2019の服装に注目したいと思います。
吉野さんは昨年のノーベル賞受賞者、本庶佑さんのように着物を着られるのかということも気になります。
そして、ノーベル賞の授賞式2019の場所と日程についてもお伝えします。
吉野彰さんについてはこちらをご覧ください。
昨年、ノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑さんについてはこちらをどうぞ。
また今年、ノーベル平和賞に選ばれたアビー・アハメド首相についてはこちらをお読みください。
ノーベル賞の授賞式2019の服装について
ノーベル賞の授賞式での服装は毎年、とても話題になりますね。
ノーベル賞の授賞式や晩餐会では、その場にふさわしい服装(ドレスコード)が求められます。
男性は最上級の夜間の礼服である燕尾服(テールコート)、女性はイブニングドレスを着るように決まっています。
燕尾服の場合、中に着るシャツは白の無地でイカ胸(胸の部分に別生地がU字型に貼り付けてある)、襟は先が前に折れたウィング・カラーと決まっています。
ネクタイは白の蝶ネクタイです。
ズボンは外側に2本の絹の側帯が入ります。
これは、夜の光に照らされて輝くための工夫です。
またベルトは付けずに白のサスペンダーをして、白色のベストを来ます。
靴は黒エナメルのプレーントウを履きます。
招待状のドレスコードに「ホワイトタイ」と書いてあったら、このような燕尾服の服装で来るようにということです。
ちなみに「ブラックタイ」とあったらタキシードを着用するようにということです。
タキシードは夜間の準礼服で黒い蝶ネクタイをしめます。
昨年はノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑さんがノーベル賞の授賞式で紋付羽織袴を着用され、大きな話題になりました。
紋付羽織袴は西洋の燕尾服に相当する日本の正装です。
1968年にノーベル文学賞を受賞した川端康成も羽織袴でした。
その時の写真は記憶にあります。
ノーベル賞の授賞式での羽織袴姿はその時以来でした。
本庶佑さんが羽織袴で授賞式に臨まれる姿は大変かっこよく、その場にいる他の受賞者からの注目の的になっていましたね。
妻の滋子さんは色留め袖を来ておられて、こちらもとても素敵でした。
羽織袴や色留め袖は日本の民族衣装でもありますが、他にも自分の国の民族衣装でノーベル賞の授賞式に臨んだ受賞者がいます。
2014年にノーベル平和賞を受賞した当時17歳のマララ・ユスフザイさんもその一人です。
彼女は自国パキスタンの民族衣装でノーベル賞の授賞式に参加しました。
また、受賞者だけではなく、スウェーデン王室の服装にも注目が集まります。
ヴィクトリア王太子が身につけておられたドレスは、ピンクとグレイの落ち着いた中にも華やかさが感じられる素敵なものでしたが、何と1995年のノーベル賞晩餐会で、お母様のシルヴィア王妃が身につけておられたドレスだったのだそうです。
素晴らしいですね。
ヴィクトリア王太子の服装は、2017年に来日された時も、今年の「即位礼正殿の儀」に参列された時も大きな話題になりました。
今回のノーベル賞授賞式での服装も楽しみです。
ノーベル賞の授賞式2019で吉野さんは着物?
yagitokiさんによる写真ACからの写真
それでは、今年の日本人ノーベル賞受賞者の吉野彰さんは着物を着られるのでしょうか?
1年前に、本庶佑さんの着物姿があんなにも話題になったので、吉野さんも着物にされるのか気になります。
大きなお世話ですけど、服装をどうするか、かなりのプレッシャーではないかと勝手に想像していましたが、吉野彰さんは着物は着られないようです。
吉野さんは取材で服装について聞かれ、「間違いなく着物は似合わないから燕尾服にしました。」と答えられました(笑)
いつも笑顔が絶えず肩肘張らない、吉野さんらしい言葉にほーっとしました。
こんなに謙遜な言葉に、益々吉野さんへの尊敬が大きくなります。
吉野さんは12月7日、スウェーデンのストックホルムにある紳士服店で燕尾服の試着をされたそうです。
ご自分でも燕尾服姿に満足されたようで、ご家族も「かっこいい」と言ってくださったそうです。
ノーベル賞授賞式での吉野さんの姿を見るのが楽しみですね。
【追記】
12月10日(火)、ノーベル賞授賞式が行われ、吉野彰さんは燕尾服姿でした。
また妻、久美子さんや娘さんは着物で授賞式に参加されていました。
ノーベル賞の授賞式2019の場所と日程について
makoto.hさんによる写真ACからの写真
それでは、ノーベル賞の授賞式2019の場所と日程についてお伝えします。
12月6日(金)にはノーベル博物館のカフェにおいて、椅子の裏に受賞者がサインをするという恒例行事があります。
翌12月7日(土)は授賞式が行われるストックホルムで、午後5時30分から受賞者による初めての記者会見が予定されています。
8日(日)には「ノーベルレクチャー」と呼ばれる記念講演があります。
これは、各受賞者が、ノーベル賞受賞の理由となった研究の中身について説明するもので、毎年1,000人を超える人々が聞きに来るのだそうです。
吉野彰さんはこの記念講演に対して大変意欲的に準備をされているようで、このように語っておられます。
受賞理由として、リチウムイオン電池が環境問題に貢献したことが挙げられているので、記念講演でも、環境問題に対して解決の道筋を示すようなメッセージを送りたい。
引用元https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191205/k10012202801000.html
私も吉野彰さんの記念講演に注目したいと思います。
日本時間9日にはノーベル・コンサートが開かれます。
そして、12月10日(火)には、いよいよノーベル賞の授賞式と晩さん会が行われます。
12月10日に行われる理由は、その日がアルフレッド・ノーベルの命日だからです。
日本時間では11日の未明です。
授賞式はストックホルムのコンサートホールで行われます。
授賞式では1500人以上の参加者が見守る中、グスタフ国王からメダルと賞状を受け取ります。
ノーベルウィークの最大の山場ですね。
但し、ノーベル平和賞の授賞式はノルウェーのオスロで開かれます。
晩餐会はストックホルムの市庁舎で開催されます。
スウェーデン王室の方々をはじめ、約1300人がテーブルにつき、40人のシェフによるご馳走が出されます。
晩餐会のお料理も興味深いところですね。
晩餐会ではアルフレッド・ノーベルの遺言にある順番に従って、各賞の受賞者の代表がスピーチをするそうです。
晩餐会が終了するのは日付けが11日に変わる頃です。
日本では11日の午前です。
その後、王室主催の晩餐会も行われるそうです。
そうやってノーベルウィークの全ての日程が終了し、受賞者とその家族は帰国の途に就きます。
吉野彰さんとご家族は日本時間の12月15日(日)に帰国される予定です。
まとめ
今回はノーベル賞の授賞式2019の服装について、吉野彰さんは着物なのか、また場所と日程についてもお伝えしました。
吉野彰は妻の久美子さんやお孫さん達とストックホルムに行かれています。
毎日いろいろな行事があり大変かと思いますが、ノーベルウィークを十分に楽しんでいただきたいものです。
続けて、記念講演と晩餐会に注目していきたいと思います。