今日から大学入試センター試験が始まりますが、東北の日本海側や北陸では雪が心配ですね。
どうか受験生の皆さんが無事に2日間の試験を終えられますように。
さて、東北では今、二人の女性に注目が集まっています。
それは第158回の芥川賞候補にノミネートされた若竹千佐子さんと木村紅美さんです。若竹さんは岩手県遠野市の出身、木村さんは高校までを宮城県仙台市で過ごされました。
前回の芥川賞も岩手県盛岡市の沼田真佑さんが受賞されたので、「今度も東北から。」と期待が高まっています。
今回は東北由来の候補者のお一人、木村紅美さんに焦点を当てたいと思います。
若竹千佐子さんについてはこちらをどうぞ。

他の候補者についての記事はこちらです。



木村紅美の経歴は?
木村紅美さんは、1976年1月5日、兵庫県尼崎市に生まれました。現在43歳になられたばかりです。
その後、お父さんのお仕事の関係で、神奈川県横浜市、東京都杉並区、福岡県福岡市、千葉県千葉市と、引っ越しを繰り返し、小学6年生の途中から高校卒業までを宮城県仙台市で過ごされます。
明治学院大学で文学を学び、大学卒業後は、書店でのアルバイトや会社員などをされていました。ヴィレッジヴァンガード下北沢店でも働いておられたようです。
2006年に「風化する女」で第102回文學界新人賞を受賞し、作家としてデビューされました。
2008年には「月食の日」で第139回芥川賞候補になりますが、惜しくも受賞には至りませんでした。
2013年には、「夜の隅のアトリエ」で第35回野間文芸新人賞候補に。
そして2017年、「雪子さんの足音」で第158回芥川賞候補になります。2回目の芥川賞候補です。
雪子さんの足音 [ 木村 紅美 ] |
現在、ご両親は岩手県の盛岡市にお住まいのようです。
芥川賞について
芥川賞、正式には芥川龍之介賞は、純文学の新人に与えられる賞で、文藝春秋社内の日本文学振興会によって選考が行われます。
創設者は菊池寛で、1935年に始まり、以降年に2回発表されます。直木賞(正式には直木三十五賞)も同時に創設されました。
芥川賞も直木賞も公募ではなく、その期間に雑誌に掲載(直木賞は書籍として出版)された作品の中から選考委員が選びます。
上半期は前年12月から5月までに刊行されたもの、下半期は6月から11月に刊行されたものが対象です。
芥川賞の受賞作は、「文藝春秋」に全文が掲載されます。
芥川賞と直木賞の違いは、芥川賞は新進作家による純文学であるのに対して、直木賞は新進か中堅の作家によるエンターテインメント作品が対象なのだそうです。
過去の芥川賞受賞者は遠藤周作さん(1955年上「白い人」)、石原慎太郎さん(1955年下「「太陽の季節」)、庄司薫さん (1969年「赤頭巾ちゃん気をつけて」)、池田満寿夫さん(1977年「エーゲ海に捧ぐ」)、綿矢りささん( 2003年「蹴りたい背中」)、又吉直樹さん( 2015年「火花」)などがいらっしゃいます。
特に19歳という最年少での綿矢りささんやあの又吉さんの受賞はとても大きな話題になりましたね。
今回(2017年下期)の芥川賞候補者は、石井遊佳さん(「百年泥」)、前田司郎さん(「愛が挟み撃ち」)、宮内悠介さん(「ディレイ・エフェクト」)、若竹千佐子さん(「おらおらでひとりいぐも」)そして木村紅美さん(「雪子さんの足音」)の5人です。
選考会は1月16日(火)の午後5時から東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれます。
結婚は?
残念ながら、結婚についての情報は手に入れることができませんでした。
しかし、ご自身のツイッターの中に「一人暮らし」という表現があるので、結婚はされていないのではないかと思われます。
もし芥川賞を受賞することになったら、また大きな話題になるでしょうから、新しいことが分かったら、こちらに追記したいと思います。
出身大学と高校もチェック!
木村紅美さんの出身大学は、明治学院大学です。そこの文学部芸術学科で学ばれました。
大学在学中は、有名な比較文学者であり、明治学院大学で教授をされていた四方田犬彦氏に師事しておられます。
四方田犬彦氏は映画や漫画にも精通しておられる方なので、きっとここで、その後の活躍につながる広い視野を培われたのではないでしょうか。
出身高校は宮城県仙台向山高等学校です。
高校では、文芸愛好会に所属しておられ、その時のなかまとは今も交流があるそうです。
木村紅美さんは、高校時代から短編小説を定期的に書いておられ、その価値観や世界観は同級生からも高く評価されていたようです。
まとめ
木村紅美さんはツイッターをされていますが、それがとても面白くて、ついつい見入ってしまいます。
表現が楽しいだけでなく、沖縄のことや東北のこと、労働問題など、そこに生きている人々の立場に立った話題をリツイートしてくださっているので、深く考えさせられます。
本当に読み甲斐がありますので、私はフォロワーになりました。
声高にではなく、理解し合うことや人とのつながりを大切にされる木村紅美さん。16日には朗報が届くことをお祈りしています。