先日娘とショッピングをしていた時のことです。
たくさん歩き回って疲れ果てたので、夕ご飯のおかずを買って帰ろうと、デパートの地下を歩いていました。
ふと前を見ると、足を開いて、足先はカタカナの「ハ」の字をひっくり返した形で、一人の女性が歩いてきます。
うわっ!何と、それは正面の大きな鏡に映った自分だったのです。
意識してない時はこんな歩き方をしているんですね。
やばいです。やばすぎます・・・。
それ以来、家の中を歩く時も、少しは気にするようになりました。
今回は歩き方が日々の生活に与える影響について考えてみたいと思います。
歩き方がよくないとこんな影響が
①腰痛
歩き方が悪いと骨盤にゆがみが生じ、体の一部に余計な負担がかかって、それが腰痛の原因になります。
②外反母趾
外反母趾で悩む人の8割以上は女性だそうですが、その理由に筋力が弱いことがあげられます。
歩く時に足の裏をべたっとつき、指で蹴ることをしないと、ますます筋力が衰え、足が退化して足指が変形し、外反母趾になりやすくなるのです。
③上げ指
足の指が地面につかずに、足指を浮かせて歩いていると、どんどん指が上がってきます。
現在、こういう人が増えているそうですが、実は私もそれです。そして、指先が靴の裏に当たり、巻き爪に悩ませられることになります。
④O脚やX脚
歩く時にかかとの方に重心がかかると、上半身が後ろに反り、足の先は外側に開いていきます。
反対にX脚は、足を地面に擦るような歩き方をして、脚の外側の筋肉が衰え、骨も内側に曲がった状態です。
⑤下半身が太り、ヒップが下がる
背中を丸め、お腹を出すような恰好で歩いていると、骨盤がゆるくなって緊張がなくなり、下半身に贅肉がついてきます。
お尻をきゅっと締めるような立ち方、歩き方をすると、下腹がしまり、ヒップアップにもなります。
また、姿勢が悪いことで内臓の位置がずれ、内臓が正しく働くことができずに消化吸収が不十分になり、肥満を招くことも考えられます。
⑥冷え性や生理不順
歩き方がよくないと、血行も悪くなります。骨盤にゆがみがあると、子宮の周りの血流やリンパの流れもスムーズではなくなるので、冷え性や生理不順が進行するのです。
⑦自律神経失調症や不眠症につながる
歩き方が悪いために体の一部に余計な負担をかけ、こりや痛みが続くと、熟睡できずに不眠症につながることもあります。
また筋肉が緊張した状態が続くと、自律神経失調症を悪化させます。
正しく歩くことで気持ちが積極的になり、物事がスムーズに進む!
胸を張って規則的なテンポで歩くことで、脳が刺激され、セロトニンの分泌が促されます。
セロトニンは神経伝達物質の一つで、気分を明るくしたり、意欲的にしたりする力があるので、「幸せホルモン」とも呼ばれています。
セロトニンを増やすには、太陽光を浴びることとリズム運動が有効であることが知られています。
特別にウォーキングの時間が取れなくても、部屋の中を歩く時、緊張を持って胸を張り、リズミカルに歩くだけでも、頭がスッキリになり、学習能力がアップして、その日一日がうまく回るようになることでしょう。
正しい歩き方のポイントは?
では、正しい歩き方とはどのようなものでしょうか?
最近は歩き方に関する本もたくさん出ているようですが、ここでは足裏健康研究所主宰の安東春樹さんが提唱された「内側重心」の歩き方を紹介します。
今から30年程前に紹介された安東さんの足裏健康法は大きな反響を呼び、「内側重心」の考え方は今も多くの人に指示されています。
そのポイントは以下の通りです。
①常に足の内側(土踏まず側)に力を入れて歩きます。
②すり足で歩かないようにします。かかとから着地して指でけるようにして歩きます。
③膝に力を入れず、お尻の筋肉に力を入れて歩きます。これは、ヒップアップに大きな効果があります。
④歩く時の歩幅が狭くならないように歩きます。足を踏み出したときに、膝が伸びているようにします。
⑤足の指先がまっすぐ前を向いているように歩きます。
(出典 安東春樹著「下半身が痩せる『足裏』ダイエット」日本出版社)
前を向いて今日を明るく!
ハイハイの赤ちゃんが自分で立ち、よちよちと歩き始めると周りの大人は大喜びで赤ちゃんを賞賛しますよね。
そうやって、私たちは自然に歩けるようになってきましたので、ほとんどの人は歩き方について教えてもらったことはないのではないでしょうか?
ですから自分なりの歩き方が身についてしまって、それが体のあちこちに悪影響を与えているのです。
赤ちゃんに戻ってやり直すことはできませんが、今からでも歩き方を意識して改善することは可能です。
皆さんもご自分の歩き方を見直して、明るく前向きな毎日を手に入れましょう!