今年もノーベル賞の発表時期が近づいて来ました。
昨年、2018年のノーベル平和賞はコンゴ民主共和国の医師、デニ・ムクウェゲ(Denis Mukwege)さんとイラクの人権活動家ナディア・ムラド・バセ・タハさんに授与されました。
デニ・ムクウェゲさんとムラドさんは共に、戦争や武力紛争における性暴力の根絶に向けて努力した功績が認められての受賞となりました。
今回はそのうちのお一人、デニ・ムクウェゲさんに焦点を当ててみたいと思います。
デニ・ムクウェゲの功績について!
まずデニ・ムクウェゲさんの功績について見ていきたいと思います。
デニ・ムクウェゲさんは内戦状態が続くコンゴ民主共和国で性被害に遭った女性の治療を続けてきました。
治療した女性の総数は5万人にも上ります。
デニ・ムクウェゲさんは女性の体の治療だけでなく、心のケアや社会復帰の支援にも取り組んでこられました。
また講演活動などを行い、戦争の武器としての性暴力の根絶を訴えてきました。
今回、その功績によりデニ・ムクウェゲさんにノーベル平和賞が授与されました。
デニ・ムクウェゲさんはこれまでも国連人権賞、ライト・ライブリフッド賞、ヒラリー・クリントン賞、サハロフ賞、ソウル平和賞など多くの賞を受賞しています。
また2015年にはハーバード大学から医学名誉博士号が授与されました。
妻と子供は?
次にデニ・ムクウェゲさんの妻と子供について調べました。
デニ・ムクウェゲさんには妻がおられます。
デニ・ムクウェゲさんは2016年10月に来日し、講演会をされましたが、その時は妻と一緒に来られました。
その時、お二人はとても仲よさそうに、記念撮影に応じておられます。
残念ながら、妻のお名前などは分かりませんでしたが、夫であるデニ・ムクウェゲさんの活動を理解し、共に許されない性暴力と戦っておられる方だと思います。
デニ・ムクウェゲさんの子供については、情報を見つけ出すことができませんでした。
何か情報が分かりましたら、こちらに追記させていただきます。
プロフィールと経歴について
それでは、デニ・ムクウェゲさんのプロフィールと経歴について見ていきたいと思います。
デニ・ムクウェゲさんは1955年3月1日、ベルギー領コンゴ(現在のコンゴ民主共和国)のブカヴに生まれました。
現在64歳です。
父親は宣教師でした。
デニ・ムクウェゲさんは隣国ブルンジにある大学で医学を学びました。
大学卒業後は地域の病院に勤めていましたが、その後フランスに渡り、アンジェ大学で産婦人科学を学びました。
そしてコンゴに帰国し、十分な治療を受けられずにいた女性達の診断を開始します。
1999年、内戦状態が続くコンゴ東部のブカブ近郊にパンジ病院を設立し、戦闘員からのレイプ被害を受けた女性達を救うために尽力してきました。
コンゴでは性暴力の加害者が処罰されなかったのだそうです。
デニ・ムクウェゲさんはそんな社会を変えようと、法律相談所を開設して法の支配を確立する活動もしてきました。
そんなデニ・ムクウェゲさんは2016年5月、タイム誌から「最も影響力のある100人」に選ばれました。
映画「女を修理する男」について
映画「女を修理する男」
はコンゴの紛争と性暴力、そしてデニ・ムクウェゲさんの取り組みを描いたドキュメンタリー映画です。
|
2015年4月にティエリー・ミシェル&コレット・ブラックマン監督によって制作され、日本でも各地で上映会が行われました。
大規模な性暴力が行われているコンゴ東部は「女性と少女にとって世界最悪の場所」とも呼ばれます。
ここでの性暴力は戦争の武器として、組織的に行われるのです。
しかも加害者は罪に問われない。
こんな酷いことがあっていいはずはありません。
デニ・ムクウェゲさんはその撲滅のために日々闘っておられるのです。